もう20年以上も前のことです。
MIDIでの音楽制作を趣味にしていたわたしは、「ボタン」というハンドルネームで「デジファミ音楽堂」というサイトに、自分の楽曲をいくつか投稿していました。
採用されたデータはフリー素材となり、ツクール界隈の方々がフリーゲームのBGMとして使ってくださったようです。
当時、群馬の田舎の片隅でRoland sc-88を傍らに地道に打ち込んだ音楽が誰かのもとへ届き、作品の一部になっていることを思うと、とても幸せな気持ちになります。
ところで、「デジファミ音楽堂」の「オープニングに使える曲」の回に投稿したわたしの楽曲Overtureが、【ruina 廃都の物語】というフリーゲームで使われていることを、数年前に知りました。
さらにそのフリーゲームは現在リメイク制作中とのことで、公開されているPVの映像の中にわたしの楽曲が使用されており、とても驚きました。しかも、どなたかがより重厚にアレンジしてくださっているようでした。
自分の手を離れた作品たちが、誰かのもとで今も生きている……そのことに、大きな励ましと勇気をもらいました。
わたしは上京後、小さな制作会社に5年間勤め、サウンドデザイナーとしてPCソフト用のループBGMやジングル、SEなどを制作していましたが、それ以降はまったく作曲活動をしていません。
それでも、こうした出来事や音楽仲間との交流の中で、また作曲してみたいという気持ちが、じわりと沸き上がってきました。
気がつけばアラフィフになっていろいろなことを心のどこかであきらめたり、片付けようとしてきました。
けれど、もう少しだけ、自分の気持ちに正直になってみてもいいのかもしれません……。
遅すぎることはないと、静かに信じながら。